社会保険労務士が解説!発達障害も障害年金の対象になるの?

まず最初にお伝えしたいのは、発達障害(ADHD、ASD、学習障害など)も障害年金の対象となる傷病に含まれているということです。

障害年金というと、手足の不自由な方や内部疾患の方をイメージされることが多いかもしれません。しかし、うつ病や統合失調症などの精神疾患と同様に、発達障害によって日常生活や就労に著しい制限を受けている場合は、受給できる可能性があります。実際に、ADHDや広汎性発達障害などの診断名で障害年金を受給されている事例も数多く存在します。

障害者手帳を持っていなくても申請自体は可能ですので、手帳の有無だけで判断せず、ご自身の状況に照らして検討してみることが大切です。

障害年金を受給するための3つの要件

障害年金を受け取るためには、主に3つの要件を満たしている必要があります。これらはどのような病気やケガであっても共通する基本的なルールです。

  • 初診日要件(初めて医師の診療を受けた日)

障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日=「初診日」を特定する必要があります。発達障害の方の場合、幼少期から症状があったとしても、初めて精神科や心療内科を受診した日が「初診日」となるケースが一般的です。また、最初は「うつ病」と診断され、後に「発達障害」と診断が変わった場合でも、一連の病気として扱われることがあります。この「初診日」がいつであるかを証明できるかが、申請の第一歩となります。

  • 保険料納付要件

初診日の前日において、国民年金や厚生年金の保険料を一定期間納めている必要があります。具体的には、原則として加入期間の3分の2以上を納めていること、または直近1年間に未納がないことなどが求められます(※20歳前に初診日がある場合は、ご本人の納付要件は問われません)。

  • 障害認定日要件(障害の状態)

初診日から1年6ヶ月が経過した日(障害認定日)、またはそれ以降に、障害の状態が法令で定められた等級に該当していることが必要です。「日常生活にどの程度の支障があるか」「労働にどのような制限があるか」といった点が総合的に審査されます。

働きながらでも受給できる可能性があります

発達障害をお持ちの方からよくいただくご相談として、「働いていると障害年金はもらえないのですか?」というものがあります。

結論から申し上げますと、働いているからといって直ちに不支給になるわけではありません

確かに、障害年金は「労働や日常生活への支障」を評価するものですが、職場で特別な配慮を受けている場合や、就労による疲労で日常生活に大きな支障が出ている場合などは、その実態が考慮されることがあります。実際に、会社員として働きながら障害厚生年金を受給されている事例も見受けられます。ご自身の働き方や職場での困りごとを、いかに正確に審査側に伝えられるかがポイントと言えるでしょう。

申請手続きで大切にしたいポイント

障害年金の申請は、書類審査が原則となります。つまり、「書類の内容」が結果を大きく左右するといっても過言ではありません。

特に重要となるのが以下の2つの書類です。

  • 医師の診断書

主治医の先生に、日常生活の困難さや労働能力の制限について、ありのままの状態を記載してもらう必要があります。診察室ではつい「大丈夫です」と答えてしまいがちですが、普段の生活で困っている具体的なエピソード(金銭管理が苦手、片付けができない、対人トラブルなど)をメモにまとめて伝えるなどの工夫が役立つかもしれません。

  • 病歴・就労状況等申立書

発病から現在までの経過や、日常生活・就労状況をご自身(またはご家族)が記述する書類です。診断書だけでは伝わりきらない具体的な苦労や、職場で受けているサポートの内容などを詳細に記すことが求められます。

診断書と申立書の内容に食い違いがあると、審査に影響する可能性がありますので、整合性の取れた書類作成が非常に重要です。

専門家への相談も一つの選択肢です

障害年金の申請手続きは複雑で、準備しなければならない書類も多岐にわたります。また、発達障害特有の「整理整頓が苦手」「段取りを組むのが難しい」といった特性により、ご自身だけで手続きを進めることに大きな負担を感じてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

「書類の書き方がわからない」

「初診日が昔すぎて証明できるかわからない」

「一度自分で申請しようとして挫折してしまった」

もしこのようなお悩みを抱えている場合は、障害年金を専門とする社会保険労務士にご相談いただくのも一つの方法です。専門家は、ヒアリングを通じてあなただけのオリジナルの書類作成をサポートし、申請の負担を軽減するお手伝いをします。

障害年金は、ご自身の生活を支える大切な権利です。「自分には無理かもしれない」と諦めてしまう前に、まずは可能性について確認してみませんか。

当事務所では、発達障害でお悩みの方からのご相談を承っております。経済的な不安を少しでも解消し、安心して生活できる未来を一緒に考えていきましょう。

まずは、お電話やメールで、お問合せいただければ、しっかりとサポートいたします。

 

 

 

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