自閉スペクトラム症(ASD)で障害厚生年金3級を取得、年間約61万円を受給できたケース
相談者
男性(40代 / 会社員 ※障害者雇用枠等の配慮あり)
傷病名:自閉スペクトラム症(ASD)(精神の障害)
決定した年金種類と等級:障害厚生年金3級 (年間約61万円受給)
相談時の相談者様の状況
幼少期から人とのコミュニケーションに苦手意識がありましたが、決定的な生きづらさを感じたのは社会人になってからでした。大学卒業後に就職した会社では、複数の業務を並行して進めること(マルチタスク)ができず、仕事の優先順位もつけられないため、上司から厳しく叱責される日々が続きました。 その後も転職を繰り返しましたが、突発的な出来事に対応できずパニックになったり、周囲と信頼関係が築けなかったりと、長続きしませんでした。職場での指摘をきっかけに病院を受診したところ、40代になって初めて「自閉スペクトラム症(ASD)」と診断されました。
現在は派遣会社を通じて事務補助の仕事をされていますが、帰宅後は疲労困憊で動けず、食事や身の回りの世話、金銭管理に至るまで同居のお母様に全面的に依存している状態でした。「借金の返済もあり将来が不安」「母がいなくなったら生きていけない」と、切実な思いでご相談をいただきました。
相談から請求までのサポート
今回の請求で最も重要なポイントは、「就労していること」が審査にどう影響するかでした。ご相談者様は現在お仕事をされていますが、それは障害者手帳を開示し、業務内容を「単純な入力作業」に限定してもらうなど、職場からの多大な配慮があって初めて成り立っている状況でした。 単に「働いている」という事実だけで「症状が軽い」と判断されないよう、「病歴・就労状況等申立書」には職場で受けている具体的な配慮の内容(複雑な業務の免除、対人業務の制限など)を詳細に記述しました。 また、日常生活においても、自発的に家事を行うことが難しく、お母様の声かけやサポートがなければ生活が破綻してしまう実態をヒアリングし、その状況を正確に反映した参考資料を医師へ提供することで、実態に即した診断書を作成していただけるようサポートしました。
社労士からのひとこと
お仕事を続けながらの手続き、本当にお疲れ様でした。一見すると普通に働けているように見えても、その裏には職場の方々の配慮や、ご自宅でのお母様の大きな支えがあることを、審査側にしっかりと伝えられたことが今回の決定につながったと思います。 経済的な不安が少しでも解消され、ご自身のペースで長くお仕事を続けていける環境作りの一助になれば幸いです。これからも無理をしすぎず、何かあればいつでも頼ってくださいね。
結果
決定内容:障害厚生年金3級
受給額:612,000円(令和6年度)
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